TPM(Total Production Management)
2018/2/11
ものづくり現場におけるオペレーションの改善を他のどの企業にも負けないレベルまでに高められれば、このような組織能力は、他のどの企業にも模倣するこが困難となり、独自性・差別化の源泉となり得る。これと同じように、設備を止めずに、他のどの企業よりも効率的に使う組織能力が備われば、競争優位性においてアドバンテージを得られることができる。
TPM(Total Productive Maintenance)は全員参加の生産保全であり、自主保全がその活動のメインになる。自主保全とは、オペレーター自身が、設備の日常点検、給油・増締め、部品交換・修理、異常の早期発見などを行っていくことである。設備に一番近く、毎日見ているのは、専門の保全員ではなく、オペレーターであるため、設備保全に関して自分でできることを実行することは、実に理にかなっている。
近年、TPMは設備活用の効率化だけに留まらず、「企業の継続的繁栄の基礎条件を確立すること」を期待されており、TPMそのものが「新しい経営モデルを構築する手段」として進化しており、Total Productive Managementと拡張、解釈されるようになってきた。
当研究室では、企業とタイアップし、現場のTPMに関する研究テーマについて卒業研究を行ってきた。また、現在当研究室担当教員は、設備管理学会 東海支部 企画委員長の任に就いており、設備保全シンポジウム、保全技能講座、会社訪問などの学会事業についての企画をまとめている。